香月康男美術館

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ykazuki140906

赤・黄・緑
-色鮮やかな香月泰男の世界-

「黒に束縛されず,赤いものは赤く描こう.赤いものを無理に黒く描くこともあるまい.そう思って近作に色を使いだした」(香月泰男『画家のことば』新潮社,1974年)

日時:2014年10月3日(金)〜2015年2月2日(月)
午前9時〜午後5時まで(入館は午後4時30分まで)
休館日:毎週火曜 ※12/23は開館.12/24・12/29〜2015/1/1は休館
入館料:一般500円、小中高校生200円、未就学児は無料
場所:香月康男美術館
山口県長門市三隅中湯免 Tel: 0837-43-2500 Map

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ykazuki201306

香月泰男 イタリア遊学記
1957年・欧州遊学スケッチより

香月泰男が初めてヨーロッパの地を踏んだのは1956年10月のことでした.フランスのパリを拠点とし,スペイン,イタリアと周遊した旅は約半年におよび,その間に制作されたスケッチは約500点といわれています.
この遊学の旅は,画商・福島繁太郎の強い勧めによるものでした.
戦後まだ自由に渡航することが難しい時代でしたが,後に香月泰男の父親的存在とも言われる福島繁太郎の尽力により,香月泰男の渡欧は実現します.
この度の中で,香月泰男がイタリアに入国したのは1957年2月のことでした.2月1日にパリのリヨン駅を出発し一路ローマを目指す香月一行.2日の夕刻ローマに入り,翌日からローマを散策します.6日にはナポリ,そして7日の夜にはフィレンツェに入るスケジュール.フィレンツェでは,街中に点在する美術館や博物館を回りながら,2日間ほど過ごしました.翌10日にはシエナ,パドヴァに立ち寄り,ヴェネツィアへ入ります.
そしてミラノでレオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』を鑑賞した後,フランスへと戻りました.
今回はこの旅の膨大なスケッチの中から,イタリアのフィレンツェ,シエナの街のスケッチをご紹介します.歩く道すがらのスケッチは,画家の足音を感じさせてくれます.さあ,60年前のイタリアを旅しましょう.–案内より

日時:2014年6月7日(土)〜9月29日(月)
午前9時〜午後5時まで(入館は午後4時30分まで)
休館日:毎週火曜 ※8/12, 9/23は開館.9/24は休館
入館料:一般500円、小中高校生200円、未就学児は無料
場所:香月康男美術館
山口県長門市三隅中湯免 Tel: 0837-43-2500 Map

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yasuok201402

香月泰男《シベリア・シリーズ》より

美しい太陽も,軍隊という檻につながれた私にとっては,希望の象徴であることをやめたかのように,その輝きを失って,中点に暗黒に見えることもあった.

1943年(昭和18),香月泰男は32歳で太平洋戦争に召集されました.満州ハイラルへ出征し1945年(昭和20)の終戦と同時に旧ソ連の捕虜となり,いつ終わるともしれないシベリアでの抑留生活が始まったのです.極寒のシベリアでの強制労働と飢餓に苦しむ日々は約2年間続き,その間に3箇所の収容所–セーヤ収容所,コムナール収容所,チェルノゴルスク収容所–を転々としました.次々と倒れていく仲間たちに,できることは多くありません.香月泰男自身,画家として再び絵筆を握る喜びを心に抱き,過酷な抑留生活を生き抜きました.シベリアでの2度めの冬を越した1947年(昭和22),香月泰男は毎晩毎夜夢にまで見た,生まれ育った三隅の自宅へ帰ることが叶いました.そうして日本に帰り,自由に絵筆を持てるようになった日から,香月泰男の新たな日々が始まりました.心休まる三隅の自宅にいる時でさえ,満州やシベリアでの記憶が折に触れてよみがえるようになったのです.それらの記憶はやがて作品へと形を成してゆきました.戦争とシベリア抑留から開放されたはずが,逆にシベリアに囚われたように制作を続けた香月泰男.描かれた作品群は,いつしか《シベリア・シリーズ》と呼ばれるようになりました.2014年(平成26)3月8日は香月泰男の没後40年にあたります.そこで《シベリア・シリーズ》を収蔵されている山口県立美術館のご協力のもと,《シベリア・シリーズ》の中から8点を香月泰男美術館で展示いたします.亡くなるまで描き続けた戦争とシベリアの記憶は,ふるさとで過ごす平和な日常への感謝と,家族へのあふれる愛情とともにありました.画家として成功した後も,ふるさとである山口県長門市三隅で過ごした香月泰男にとって,望まない戦争とシベリア抑留は何を残したのか——.分かち難い香月泰男の側面–“戦争・シベリア抑留から生まれた作品”と“あたたかさに満ちた日常生活から生まれた作品”–から,感じてください.(案内より)

日時:2014年3月8日(土)〜6月2日(月)
午前9時〜午後5時まで(入館は午後4時30分まで)
休館日:毎週火曜(祝日の場合は開館)※4/29, 5/6は開館.5/7は休館いたします
入館料:一般500円、小中高校生200円、未就学児は無料
場所:香月康男美術館
山口県長門市三隅中湯免 Tel: 0837-43-2500 Map

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楽園・タヒチ -モチーフにあふれた南の島-

1971(昭和46)年7月、香月泰男は夫人を伴って初めてタヒチを訪れました。画家によれば、タヒチでは「にわとりも、犬も、山羊も、野鳥も、みなしあわせに生きているように見える」のです。美しい花々に囲まれた家、辺りを散歩する鶏、畑を耕す牛、浜辺に打ち上げられた貝殻など、生きた自然がそこにありました。『タヒチ(7)』(1971年)まさに「楽園」と呼ぶにふさわしい場所で、画家がタヒチを大変気に入っていたことは、彼や夫人がその著書の中で何度も言及していることや、1973(昭和48)年8月に2度目のタヒチ旅行を行っていることからもはっきりと伺えます。画家は戦時中は旧満州国ハイラル市、終戦と同時にシベリヤで強制労働を強いられ、画家として4年間に渡り家族の下を離れ満足に絵を描くこともできませんでした。 帰国後は、シベリヤで毎晩毎夜夢にまで見た自分の生まれ育ったふるさと・三隅を拠点に、思い通りの仕事場で、豊かな自然と愛する家族に囲まれ、身近な風景や自然などをモチーフとして創作活動を行いました。しかし、山陰の 片隅といえども、少しずつ開発が進むにつれ、昔からの田舎の風景は薄れてしまったことを、画家は嘆いていました。 そのような中でタヒチの風景に、古き良き田舎の原風景を見たのかもしれません。『タヒチ(14)』(1971年)本展ではタヒチをモチーフとした素描、版画作品を展示します。『木版画集《タヒチ》』で、画家は初めての木版画に挑戦します。画家自ら彫った版木、そこから生み出された色彩豊かな版画からは、温もりのある、常夏のさわやかな 夏の日差しが感じられます。画家の惹かれたタヒチの風景をお楽しみください。(案内より)

日時:2013年11月29日(金)〜2014年3月3日(月)
午前9時〜午後5時まで(入館は午後4時30分まで)
休館日:毎週火曜(祝日の場合は開館)※12/29-1/1は休館いたします
入館料:一般500円、小中高校生200円、未就学児は無料
場所:香月康男美術館
山口県長門市三隅中湯免 Tel: 0837-43-2500 Map

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香月泰男美術館開館20周年記念
香月泰男とゆかりの画家展

宇治山哲平 梅原龍三郎 国松登 熊谷九寿 庫田叕 中本達也 野見山暁治 松田正平 ほか
1934(昭和9)年 国画会展,香月泰男は見事入選を果たす.作品はふるさと三隅を描いた「雪降りの山陰風景」.あこがれの梅原龍三郎に認められた瞬間—.この瞬間から,香月泰男は「画家」になった!(案内より)

日時:2013年9月6日(金)〜11月25日(月)
午前9時〜午後5時まで(入館は午後4時30分まで)
休館日:毎週火曜(火曜日が祝日の場合は開館,翌平日休館となります)
入館料:一般500円、小中高校生200円、未就学児は無料
場所:香月康男美術館
山口県長門市三隅中湯免 Tel: 0837-43-2500 Google Map

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ふるさとと小さな仲間たち展

戦争を体験した2人の画家,香月泰男といわさきちひろ.創作の拠点は山口県の片田舎と東京,ジャンルは洋画画家と絵本作家と接点はないものの,戦争の凄惨さを目の当たりにした両者の作品は平和への想いにあふれています.
それは素朴で新鮮な自然の美しさ,ふるさとや家族を愛する心,小さな姓名への慈しみなどをとおして語られています.
香月泰男といわさきちひろを取り上げた展覧会は平成23年9月〜平成24年5月に安曇野ちひろ美術館,ちひろ美術館・東京の2箇所で開催され好評を博しました.
この度,香月泰男美術館20周年の節目ととなる記念の年に,ちひろ美術館の全面的な協力の下,香月泰男美術館での企画展開催が実現しました.
香月画伯が「〈私〉の地球」と呼び,生涯創作活動をつづけたふるさと三隅の地,この大自然に囲まれた美術館の中でご覧になる2人の作品は,近年の目まぐるしく動く社会の中において希薄となっている感情を思い出させてくれるでしょう.自然やふるさと,人との絆の大切さを見つめなおし,優しい気持ちになれる展覧会です.ぜひご鑑賞下さい.※いわさきちひろの作品についてはピエゾグラフを展示します.(案内より)

日時:2013年7月26日(金)〜9月1日(日)
午前9時〜午後5時まで(入館は午後4時30分まで)
休館日:毎週火曜(祝日の場合は開館)※8/13は臨時開館します
入館料:一般500円、小中高校生200円、未就学児は無料
場所:香月康男美術館
山口県長門市三隅中湯免 Tel: 0837-43-2500 Google Map

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香月が惹かれた風景展
一期一会の旅

「旅はしないよりしたほうがよいと旅を終わって仕事場にすわって私は私なりに思う」
画家・香月泰男は1956年のヨーロッパ遊学を皮切りに,1966年には渡米,晩年には頻繁に国内外を旅行して周りました.画家は生涯,山口県の三隅町(現・長門市三隅)で創作活動を続けました.しかし,「単調とも言えるここ山陰の片すみの風物も,私にはモチーフ天国」と語るように,けっして田舎に引き込んでいては仕事ができないと思い旅に出ていたわけではありません.
「別な世界の田舎も観たいという単純な思いつき」とも「余命が少なくなったから,命のある内にいろいろなものを見たい」とも語っています.画家を旅に駆り立てたものは,その強い好奇心だったのかもしれません.
そのような画家の旅は家族を伴うことが多く,北海道旅行や九州一周旅行では夫人や次男を,数度に渡る海外への旅行には夫人を連れて赴きました.
そして,各地を訪れる中で画家は心動かされる多くの景色に出会いました.雄大な山や太陽,人間の暮らしが直に感じられるような夜景,ヨーロッパの町並みなど,画家を惹きつけた様々な風景をモチーフとして描いています.
画家・香月泰男の研ぎすまされた感性によって切り取られた風景,それは自然の雄大さ,その中の人の温かさや営みを感じさせます.(案内より)

日時:2013年3月30日(土)〜7月22日(月)
午前9時〜午後5時まで(入館は午後4時30分まで)
休館日:毎週火曜(祝日の場合は開館)※4/30は臨時会関します
入館料:一般500円、小中高校生200円、未就学児は無料
場所:香月康男美術館
山口県長門市三隅中湯免 Tel: 0837-43-2500 Google Map

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くらし展
My life is beautiful
画家の愛した日常

画家・香月泰男は山口県のふるさと三隅〈私の〉地球(現・長門市三隅)で生涯制作活動を続けました.1939年,第3回文部省美術展覧会に「兎」を出品して思い通りの特選となり,絵描きとしていよいよこれからと思う矢先の出征,そして終戦と同時に捕虜としてシベリヤに抑留されました.1947年に復員すると,香月泰男は再び,あえて色彩豊かな絵具を用い,貪欲に絵を描き始めました.
特に,1950年頃より香月泰男は「厨房の画家」と呼ばれていました.モチーフは「魚」や「タコ」「たまねぎ」「馬鈴薯」「キャベツ」「トマト」「とうもろこし」「ハム」「パン」など,台所に上る食材です.その作品はさながら日本古来の懐かしい台所の原風景を覗いている気分にさせられます.
1970年代になると,よく海外へスケッチ旅行に出かけました.旅行先にいるときは三隅を思い,三隅にいるときは次の旅行のことを思う日々を過ごしました.
また,香月泰男は絵画のみではなく,多くの言葉も残しました.著書のための原稿や知人に送られた手紙などさまざまです.何気ないやり取りに,香月泰男の人柄が表れています.画家・香月泰男の日常を垣間見て下さい.(案内より)

日時:2012年11月30日(金)〜2013年3月25日(月)
午前9時〜午後5時まで(入館は午後4時30分まで)
休館日:毎週火曜(祝日の場合は開館)※年末年始12/29-1/1
入館料:一般500円、小中高校生200円、未就学児は無料
場所:香月康男美術館
山口県長門市三隅中湯免 Tel: 0837-43-2500 Google Map

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